ほっともっとでバイトをしていて、
「きついな」と感じる瞬間はいくつもありました。
忙しい時間帯、
覚えることの多さ、
ミスが許されない空気。
でも、今振り返ってみると、
一番消耗していたのはレジ・接客だったと思います。
お客さんの前に立ち、
注文を聞き、
会計をして、
クレームにも対応する。
その間にも、
調理場は忙しく、
電話は鳴り、
全体を見て動かなければならない。
正直、
「自分が要領悪いだけなのかな」
「慣れれば平気になるのかな」
と何度も考えました。
でも、
何年働いても、
レジに立つたびに気持ちは重くなるばかりでした。
この記事では、
ほっともっとのバイト経験の中でも、
特にレジ業務がなぜきつかったのかを、
実体験ベースで正直に書いていきます。
「接客が合わない自分はダメなのか」
そう悩んでいた当時の自分に向けて、
そして、
同じように悩んでいる人に向けて。
- 第1章|ほっともっとの仕事で「レジが一番きつい」と感じた理由
- 第2章|レジ業務は想像よりやることが多い
- 第3章|一番しんどかったのは「忙しさ+接客」が重なる瞬間
- 第4章|クレーム対応が想像以上に精神を削る
- 第6章|「向いてないだけ」と気づくまでに時間がかかった
- 第7章|レジがきつい人は“能力”ではなく消耗タイプが違う
- ① 即時反応で削られるタイプ
- ② 常時見られている状態で削られるタイプ
- ③ 判断が連続すると削られるタイプ
- ④ 感情の処理で削られるタイプ
- 「できる」と「削られない」は違う
- 向いていない=失敗ではない
- 第8章|辞めるか続けるかを決める前に考えた3つの視点
- 第9章|場所を変えると決めたとき、最初に見直した「仕事の条件」
- 第10章|まとめ:レジがきついと感じた経験は「自分の設計図」を知る材料だった
第1章|ほっともっとの仕事で「レジが一番きつい」と感じた理由
ほっともっとの仕事がきつい、と聞くと、
多くの人はまずこう思うかもしれません。
- 忙しそう
- 覚えることが多そう
- 調理が大変そう
確かにそれも事実です。
でも、実際に働いてみて一番しんどかったのは、
調理でも、揚げ物でもなく、レジ業務でした。
正直、最初はここまできついとは思っていませんでした。
「レジ=注文を取るだけ」ではなかった
働く前の自分は、
レジ業務をかなり軽く見ていました。
- 注文を聞く
- レジに打つ
- 会計をする
そのくらいだと思っていたんです。
でも実際には、
レジは店全体の司令塔のような役割でした。
お客さんの対応をしながら、
- 調理場の進み具合を気にする
- 電話の注文を受ける
- 注文票を整理する
- 他のスタッフの動きを見る
常に、
「今、何が起きているか」
を把握しながら動く必要がありました。
忙しさが一気に集中するポジション
特にきつかったのは、
忙しい時間帯にすべてが重なることです。
- 店内にお客さんが並ぶ
- 電話が鳴る
- 予約注文が入る
- 調理場が追いついていない
そんな状況でも、
レジに立っている限り、
お客さんの前では落ち着いて対応しなければなりません。
内心では焦っていても、
それを出すわけにはいかない。
この「表と裏のギャップ」が、
想像以上に精神を削りました。
自分のペースで仕事ができないつらさ
レジ業務は、
自分のペースで進めることがほぼできません。
お客さんが来れば対応する。
電話が鳴れば出る。
クレームがあれば対応する。
どれも待ってくれません。
しかも、
自分が忙しいかどうかは関係なく、
常に丁寧さを求められる。
この状態が続くと、
「仕事が終わるころには、何もしていなくても疲れている」
そんな感覚になっていました。

お金を扱うわけだから慎重にしないといけない一面も・・・
「慣れれば平気になる」と思っていた
最初のうちは、
「慣れれば大丈夫だろう」
そう思っていました。
実際、
作業自体は少しずつ慣れていきます。
でも、
レジに立つたびに感じる
気持ちの重さは、
なかなか消えませんでした。
むしろ、
忙しさや責任が分かってくる分、
プレッシャーは増していったように思います。
この違和感が、後から大きくなる
当時はまだ、
「自分が弱いだけなのかもしれない」
そう考えていました。
でも今振り返ると、
この時点で感じていた違和感は、
かなり重要だったと思います。
次の章では、
レジ業務が
なぜ想像以上にやることが多いのかを、
もう少し具体的に書いていきます。
第2章|レジ業務は想像よりやることが多い
レジ業務と聞くと、
多くの人は「注文を聞いて、レジを打って、会計をする仕事」
その程度のイメージを持つと思います。
自分も、働く前はそうでした。
でも実際にレジに立ってみると、
その認識はすぐに間違いだと分かりました。
ほっともっとのレジは、
単なる会計係ではありません。
店全体の流れを把握しながら動く役割です。
注文を受ける際には、
- どの弁当か
- ご飯は普通か大盛りか
- おかずのみか
- カスタマイズはあるか
を正確に聞き取る必要があります。
それをレジに打ち込みながら、
同時に調理場に伝える。
しかも、
調理場が今どれくらい忙しいのか、
どの弁当が詰まっているのかも、
頭の片隅で常に考えていなければなりません。
さらに、
レジに立っていると電話が鳴ります。
電話の内容は、
- 今から取りに行く予約
- 何時に何個必要か
- 混雑状況の確認
などさまざまです。
この電話対応も、
レジ業務の一部です。
店内対応と電話対応を同時に行うことも珍しくありません。
その間にも、
お客さんから質問されることがあります。
「これとこれはどう違うんですか?」
「一番早くできるのはどれですか?」
「この弁当はどんな内容ですか?」
すべて、
分かりやすく説明しなければなりません。
つまりレジ業務は、
作業ではなく、判断と対応の連続でした。
しかも、
忙しくても手を止めることはできません。
自分が疲れていようが、
頭が回っていなかろうが、
お客さんが来れば対応する。
ミスをすれば、
その場でクレームにつながる可能性もあります。
この「常に気を張り続ける状態」が、
思っていた以上に精神を消耗させました。
最初は、
「慣れれば楽になるだろう」
そう思っていました。
でも、
業務に慣れても、
やることの多さ自体は変わらない。
この時点で、
レジ業務は
自分にとってかなり負担の大きい仕事だと感じ始めていました。
次の章では、
この業務量に
接客とピーク時の忙しさが重なった時、
どれだけしんどかったかを具体的に書いていきます。
第3章|一番しんどかったのは「忙しさ+接客」が重なる瞬間

レジ業務の中で、
自分が一番しんどいと感じていたのは、
忙しさと接客が同時に重なる瞬間でした。
例えば、夕方や夜の時間帯。
店内にはお客さんが並び、
電話はひっきりなしに鳴り、
事前予約の注文も次々と入ってきます。
その一方で、
調理場はすでにフル稼働。
弁当の出来上がりが遅れているのも分かっている。
でも、それをお客さんにそのまま伝えるわけにはいきません。
レジに立っている以上、
どんなに内心が焦っていても、
表では落ち着いた対応を求められます。
「少々お時間いただいております」
「申し訳ありません」
そう言いながら、
後ろにはまだ注文待ちのお客さんがいる。
この状態が続くと、
頭の中は常に緊張したままになります。
自分のペースで仕事を進める余裕はなく、
お客さんの動き、電話、調理場の状況に
ずっと意識を向け続けなければなりません。
忙しいだけなら、
体力的にきついで済んだかもしれません。
でも、
忙しさの中で接客を続けることが、
自分には想像以上に重くのしかかりました。
仕事が終わる頃には、
体よりも先に気力が削られている。
「今日は何もしていないのに疲れた」
そんな感覚になることも多かったです。
この違和感が、
後になって
「レジ業務が合わなかった理由」だと
はっきり分かるようになりました。
次の章では、
この状況で避けられなかった
クレーム対応の現実について書いていきます。
第4章|クレーム対応が想像以上に精神を削る
ほっともっとで働いていて、
避けて通れなかったのがクレーム対応でした。
飲食店である以上、
クレームがゼロになることはありません。
- 待ち時間が長い
- 注文と違う
- ご飯やおかずの量が少ない
- 態度が悪いと言われる
理由はさまざまです。
問題は、
その対応を誰がするのかという点でした。
店舗によっては、
社員や店長が常にいるわけではありません。
特に夜の時間帯は、
バイトだけで店を回していることもあります。
そうなると、
クレームの最初の受け口は、
ほぼ確実にレジ担当になります。
自分がミスをした場合は、
もちろん謝るしかありません。
でも、
自分に非がないケースでも、
まずは頭を下げなければならない。
この「理不尽さ」が、
思っていた以上に心に残りました。
相手の言い分を聞き、
謝り、
状況を確認し、
場合によっては調理場や責任者に連絡する。
その間も、
他のお客さんは待っています。
クレーム対応をしながら、
通常業務も止められない。
この同時進行が、
精神的にかなりきつかったです。
さらに厄介なのは、
正解が分からないことでした。
どこまで謝ればいいのか。
どう対応すれば納得してもらえるのか。
マニュアルはありますが、
現場では想定外のことが起きます。
そのたびに、
「この対応でよかったのか」
と悩むことになります。
クレーム対応が終わったあとも、
気持ちはすぐに切り替えられません。
仕事が終わってから、
ふとした瞬間に思い出してしまう。
「さっきの言い方、まずかったかな」
「もっと別の対応があったのかな」
そんなことを考えてしまう自分がいました。
この積み重ねが、
レジ業務を
単なる忙しい仕事ではなく、
精神的に消耗する仕事にしていたのだと思います。

クレーム対応って本当に難しかったです。
次の章では、
こうした状況の中で感じていた
**「ミスが許されない空気」**について書いていきます。
第5章|ミスが許されない空気がプレッシャーになる
レジ業務をしていて、
常に頭のどこかにあったのが
「ミスしてはいけない」という意識でした。
注文を聞き間違えれば、
そのままクレームにつながります。
レジ打ちを間違えれば、
会計のズレが発生します。
調理場への伝達をミスすれば、
弁当の作り直しになり、
待ち時間がさらに長くなる。
どれも、
その場でお客さんに迷惑がかかるものです。
特に忙しい時間帯は、
このプレッシャーが一気に強くなります。
頭では分かっていても、
焦っていると確認が甘くなる。
でも、
「忙しかったから仕方ない」
では済まされません。
ミスはミスとして扱われます。
その空気が、
じわじわと自分を追い込んでいきました。
仕事中はもちろん、
仕事が終わってからも気が休まりません。
「今日、何か間違えていないかな」
「レジの計算、大丈夫だったかな」
そんなことを考えてしまうようになります。
一度でもミスをすると、
次からは余計に慎重になります。
慎重になるほど、
動きは遅くなり、
さらに焦る。
この悪循環が、
精神的にかなりきつかったです。
レジ業務は、
ミスを減らすために
常に集中力を保ち続ける必要があります。
でも人間なので、
ずっと完璧ではいられません。
その「当たり前の限界」を、
許してもらえないように感じる環境が、
自分には合いませんでした。
この頃から、
「この仕事、向いていないのかもしれない」
と考えるようになります。
次の章では、
そう思いながらも
すぐには辞められなかった理由と、
「向いてないだけ」と気づくまでの過程について書いていきます。
第6章|「向いてないだけ」と気づくまでに時間がかかった
「向いてないのかもしれない」
そう思ったのは、
実はかなり後になってからでした。
それまではずっと、
自分の問題だと考えていました。
もっと要領よく動ければ。
もっと気が利けば。
もっとメンタルが強ければ。
足りないものを探す癖がついていたんです。
「できない」ではなく「できるけど削られる」
レジ業務がまったくできなかったわけではありません。
注文も取れる。
会計もこなせる。
クレームも、一応は対応できる。
だからこそ、ややこしかった。
「できているなら、問題ないよね」
そう思ってしまう。
でも本音は違いました。
できるけど、
終わる頃にはぐったりしている。
できるけど、
次の出勤日が近づくと気が重くなる。
できない仕事なら、
「合っていない」とすぐ判断できたかもしれません。
でも、“一応できる仕事”は
やめる理由が見つかりにくい。
ここに、時間がかかった理由がありました。

同じような人多いかもね
周りは普通にこなしているように見えた
もうひとつ大きかったのは、
周囲の存在です。
同じポジションで、
淡々とレジを回している人がいる。
忙しい時間帯でも、
顔色ひとつ変えない人がいる。
その姿を見るたびに思いました。
「やっぱり自分の問題なのかな」
比較は、
静かに自己否定を増やします。
でも今なら分かります。
あの人はあの人で、
自分とは違うタイプだっただけ。
処理スピードが速い人。
刺激に強い人。
対面対応が苦にならない人。
向き不向きは、確実にある。
でも当時は、
それを認めることができませんでした。
「慣れれば大丈夫」という言葉
バイトを始めた頃、
何度も聞いた言葉があります。
「そのうち慣れるよ」
実際、作業自体は慣れました。
メニューも覚えた。
流れも理解した。
でも、
“感覚の重さ”は消えませんでした。
ここで気づくべきでした。
慣れることと、
合っていることは別だということに。
慣れはスキルの話。
合う・合わないは、
体質や気質の話。
この違いを理解するまでに、
かなり時間がかかりました。

嫌だなという気持ちに慣れなくていいと思う
我慢を続ける理由を探していた
正直に言えば、
すぐに辞めるのが怖かった。
「甘いと思われるかもしれない」
「履歴書に傷がつくかも」
「もう少し頑張るべきかもしれない」
だから、
我慢を続ける理由を探していました。
でもあるとき、ふと思いました。
「これ、ずっと続けるのかな?」
その問いに、
自分の中で明るいイメージが浮かばなかった。
成長した未来も、
余裕のある自分も想像できなかった。
ただ、耐えている自分しか思い描けなかった。
その瞬間、ようやく理解しました。
ああ、これは
努力不足じゃない。
相性の問題なんだ、と。
向いてない=能力がない、ではない
「向いてない」と認めるのは、
少し悔しかったです。
でも、能力否定ではありませんでした。
接客が合わなかっただけ。
瞬時の判断が続く環境が合わなかっただけ。
それだけの話です。
世の中には、
静かに積み重ねる仕事もある。
対面しない働き方もある。
自分のエネルギーを
削られにくい環境は、確実にある。
そこに気づけたのは、
レジ業務で消耗した経験があったからです。
気づくのに時間がかかってもいい
もし今、
「これ向いてないかも」と思っているなら。
すぐに結論を出さなくてもいい。
でも、違和感を無視し続けなくてもいい。
向いてないことに気づくのは、
失敗ではありません。
方向修正です。
時間がかかってもいい。
自分の感覚を、
ちゃんと拾い直せればいいだけです。
僕は少しずつ
「自分が弱いのかどうか」ではなく、
「どういう働き方だと消耗するのか」
を考えるようになりました。
いきなり仕事を変えるのではなく、
まずは自分の“削られ方”を整理することから始めました。
次の章では、
レジがきついと感じる人に共通しやすい
“消耗のタイプ”について書いていきます。
能力の話ではありません。
削られ方の違いの話です。
第7章|レジがきつい人は“能力”ではなく消耗タイプが違う

レジがきつい。
そう感じるとき、
多くの人はこう考えます。
「自分は向いてない」
「接客が苦手なんだ」
でも、
少し分解してみると違う可能性があります。
問題は能力ではなく、
消耗のタイプかもしれません。
① 即時反応で削られるタイプ
レジは、
常に“今すぐ”を求められます。
質問への返答。
会計処理。
判断。
考える余白がほとんどない。
これが平気な人もいます。
でも、
一度考えてから動くタイプの人にとっては、
ずっと全力疾走に近い。
ミスの問題ではない。
“反応速度を強制される環境”が
合っていないだけです。
② 常時見られている状態で削られるタイプ
レジは常に視線の中にあります。
お客さん。
並んでいる人。
背後のスタッフ。
見られながら判断し続ける。
これが苦にならない人もいます。
でも、
緊張が抜けにくい人にとっては、
ずっと軽いテストを受けている状態。
終わったあとに
どっと疲れるのはこのタイプです。
③ 判断が連続すると削られるタイプ
レジは単純作業ではありません。
注文の組み合わせ。
待ち時間の説明。
クレームの初動。
小さな判断が、
絶えず積み重なります。
これが刺激になる人もいます。
でも、
判断を連続させると消耗する人もいる。
あなたが後者だっただけかもしれません。
④ 感情の処理で削られるタイプ
接客は情報処理だけではありません。
相手の空気。
声のトーン。
不機嫌さ。
それらも同時に受け取ります。
感受性が強い人ほど、
自分の仕事以外の部分でもエネルギーを使います。
これは弱さではない。
ただの特性です。
「できる」と「削られない」は違う
ここが重要です。
レジが“できる”人でも、
削られている場合があります。
表面上こなせていても、
内側ではエネルギーが減っている。
逆に、
楽しそうに回せる人もいる。
どちらが正しいではない。
消耗の仕方が違うだけです。
向いていない=失敗ではない
レジがきついと感じたことは、
あなたの弱点発見ではありません。
あなたの“設計条件”のヒントです。
・即反応が続くと消耗する
・常時対面だと削られる
・判断連続型が合わない
これが分かっただけでも、
かなり前進です。
いきなり答えを出さなくていい。
でも、
「自分はどのタイプで削られていたのか」
ここを一度、静かに整理してみてほしい。
次の章では、
それでもすぐ辞めるわけではなかった理由と、
辞めるか続けるかを考えるときに
自分が見直した視点について書いていきます。
焦らなくていい。
順番に整理していけばいい。
第8章|辞めるか続けるかを決める前に考えた3つの視点
レジが合っていないかもしれない。
そう思い始めたとき、
すぐに「辞めよう」とはなりませんでした。
怖さもあったし、
迷いもあった。
それに、
“きつい=すぐ辞めるべき”
とも思っていなかったからです。
だからまず、
感情で決めるのではなく、
少しだけ立ち止まりました。
辞めるか、続けるか。
その前に、
考えておきたい視点があると感じたからです。
ここでは、
自分が実際に整理した3つの視点を書いていきます。
視点①|それは「慣れ」で解決する問題か?
最初に考えたのは、
この違和感は経験不足なのかどうか、ということでした。
仕事には、
どうしても慣れが必要な部分があります。
最初は緊張する。
最初は手が震える。
最初は頭が真っ白になる。
でも、
回数を重ねれば落ち着いてくることも多い。
だから自分に問いかけました。
「これはまだ慣れていないだけか?」
数か月働いたあとも、
同じ重さを感じているのか。
忙しさに対する戸惑いなのか。
それとも、
構造そのものが合っていないのか。
ここを曖昧にしたまま辞めると、
次の仕事でも同じ壁にぶつかる可能性があります。
逆に、
何年経っても
同じ部分で削られているなら、
それは慣れの問題ではないかもしれない。
自分の場合、
作業自体は慣れました。
でも、
「レジに立つ前の重さ」は消えませんでした。
慣れと相性は別。
ここを区別できたのは、
大きな整理でした。
視点②|回復できているかどうか
次に考えたのは、
回復の状態です。
仕事は多少きつくてもいい。
でも、
ちゃんと回復できるなら。
休日にリセットできるなら。
問題は、
回復が追いついているかどうかでした。
仕事終わり、
何もしたくない状態が続いていないか。
休みの日に、
次の出勤のことをずっと考えていないか。
眠っても、
疲れが抜けない感覚がないか。
これを冷静に見てみました。
レジ業務を続けていた頃、
休みの日でも
完全には抜けませんでした。
「あの対応、まずかったかな」
「次のシフト、忙しいかな」
頭のどこかが、
ずっと店に残っている感じ。
これは少し危ないサインでした。
仕事は、
エネルギーを使うものです。
でも、
回復できない状態が続くと、
消耗は積み重なります。
この“回復チェック”は、
辞めるかどうかを考える上で
かなり重要でした。
視点③|未来を想像できるか
最後に考えたのは、
未来の自分の姿でした。
このまま続けた先に、
どんな自分がいるのか。
半年後。
1年後。
少し余裕を持ってレジに立っている自分を、
想像できるか。
あるいは、
もっと疲れている自分しか浮かばないか。
ここは正直でした。
成長のイメージが持てなかった。
「耐えている自分」しか浮かばなかった。
もちろん、
どんな仕事にも大変さはあります。
でも、
少しでも前向きな未来像があるなら、
続ける意味はある。
逆に、
明るさが一切浮かばないなら、
立ち止まる価値はあります。
これは逃げではありません。
方向の見直しです。
感情で決めないために、整理する
きついときは、
すぐ辞めたくなる。
でも同時に、
「もう少し頑張るべきか」とも思う。
その揺れの中で決断すると、
後悔が残りやすい。
だから自分は、
まず整理しました。
・慣れの問題か
・回復できているか
・未来が想像できるか
この3つを見たうえで、
ようやく「変える」という選択が現実味を帯びてきました。
すぐに答えを出さなくていい。
でも、
自分の状態を無視し続ける必要もない。
次の章では、
実際に「場所を変える」と決めたとき、
自分が最初に見直した仕事の条件について、
具体的に書いていきます。
感情ではなく、
設計の話です。
第9章|場所を変えると決めたとき、最初に見直した「仕事の条件」

辞める、と決めたとき。
正直に言えば、
少しだけほっとしました。
でも同時に、
不安もありました。
「次も同じだったらどうしよう」
「また合わなかったら?」
だから今回は、
なんとなく仕事を探すのはやめました。
時給や通いやすさだけで決めるのもやめた。
まずやったのは、
レジで削られていた要素を、
そのまま“逆算”することでした。
感情ではなく、
条件に落とし込む。
それが今回のテーマです。
条件①|“即反応”を求められすぎないこと
レジで一番きつかったのは、
常に「今すぐ」が求められることでした。
考える前に答える。
迷う前に判断する。
焦っていても顔に出さない。
これが連続する環境は、
自分には合っていなかった。
だから次は、
即答よりも“考える余白”がある仕事を条件にしました。
例えば、
・作業工程が決まっている
・一人で完結できる時間がある
・対面で急かされない
こういった環境です。
スピードが不要という意味ではありません。
“急かされ続けない”ことが大事でした。
条件②|判断が連続しすぎないこと
レジは判断の連続でした。
メニュー確認。
待ち時間説明。
クレーム初動。
小さな選択が積み重なる。
だから次は、
判断よりも「手順」が中心の仕事を探しました。
・工程が決まっている
・イレギュラーが少ない
・想定外が頻発しない
完全にゼロは無理でも、
判断密度を下げる。
それだけで、
かなり消耗は減ります。
ここで初めて、
「接客が嫌」というより、
「判断過多が合わない」
と気づきました。
条件③|常に見られている状態でないこと
レジは、
常に誰かの視線の中にありました。
それが無意識に緊張を生んでいた。
だから次は、
・対面時間が短い
・一人で集中できる時間がある
・常時評価される空気でない
こういった条件を重視しました。
評価されること自体が嫌なのではありません。
“常時さらされている感覚”が
合わなかっただけです。
ここも、
能力の話ではなく設計の話でした。
条件④|終わりが読めること
レジは、
ピークが読めません。
急に混む。
急に電話が鳴る。
だから次は、
・業務量が比較的安定している
・時間で区切りやすい
・終業後に持ち帰らない
こういう条件を見ました。
回復設計ができるかどうか。
ここはかなり重要でした。
「接客なし」だけで探さなかった理由
正直に言えば、
最初は思いました。
「もう接客は無理だ」と。
でも、
それだけで決めると
選択肢が極端に狭くなります。
問題は“接客そのもの”ではなく、
・即反応
・判断密度
・常時視線
・回復不能
この組み合わせでした。
だから、
接客=全部ダメ
ではなく、
どういう設計なら削られにくいか
で探しました。
ここを分解できたのは、
レジでの消耗経験があったからです。

じーっくり自分を分析してみよう!
条件が見えると、探し方が変わる
不思議なもので、
条件がはっきりすると、
求人の見方が変わります。
時給よりも、
業務内容を見る。
仕事内容の一文を、
慎重に読む。
「急な対応が多い」
「臨機応変に対応」
こういう言葉に、
敏感になります。
逆に、
「作業工程が決まっている」
「マニュアル完備」
「一人作業中心」
こういった表現が、
安心材料になります。
これは逃げではありません。
自分の設計に合わせているだけです。
場所を変えることは、リセットではない
仕事を変えるとき、
全部をやり直す気がします。
でも実際は違いました。
レジでの経験は、
ちゃんと材料になっていました。
・自分は何で削られるのか
・何なら耐えられるのか
・何が続かないのか
それが分かった。
だから今回は、
“なんとなく”ではなく選べた。
場所を変えるのは、
逃げることではなく、
設計を微調整すること。
それだけです。
次の章では、
レジがきつかった経験が、
なぜ無駄ではなかったのか。
もう一段、整理していきます。
第10章|まとめ:レジがきついと感じた経験は「自分の設計図」を知る材料だった
レジがきつい。
あのときは、
ただそれだけでした。
理屈よりも先に、
しんどさがあった。
でも今振り返ると、
あの経験は失敗ではありませんでした。
むしろ、
自分の設計図を知る材料になっていました。
何が削られるのかが分かった
レジ業務を通して分かったのは、
「自分は何に弱いか」ではありません。
「自分は何で削られるか」でした。
即反応が続く環境。
判断が連続する状況。
常に視線を浴びるポジション。
これが重なると、
自分は消耗する。
逆に言えば、
それを外せばいい。
ただそれだけの話でした。
能力がないわけでも、
社会に向いていないわけでもない。
設計が合っていなかっただけ。
この視点を持てたことは、
大きな収穫でした。
合わない経験は、遠回りではない
合わない仕事をすると、
時間を無駄にした気がします。
自分もそう思いました。
でも、
何も知らないままより、
はるかに前に進んでいます。
・どんな環境で疲れるのか
・どんな条件が必要なのか
・どこまでなら耐えられるのか
これは、やってみなければ分からなかった。
だから、
レジがきつかったこと自体は、
無駄ではありません。
合わない経験は、
方向修正の材料になります。
「向いてない」は、終わりではない
レジが向いていなかった。
それだけです。
それで人生が決まるわけではない。
仕事はひとつではないし、
働き方もひとつではない。
向いてないと気づけたなら、
次は“削られにくい設計”を探せばいい。
強くなる必要はありません。
場所を変えればいい。
これは逃げではなく、
調整です。
まだ途中でいい
あのとき、
レジに立ちながら感じていた違和感。
あれを無視しなかったことは、
自分にとって正解でした。
すぐに答えを出せなくてもいい。
迷ってもいい。
でも、
自分の感覚を「甘え」と決めつけなくていい。
仕事は、
耐え続けるものではなく、
続けられる形を探すものだと思います。
レジがきついと感じたあなたは、
弱いのではありません。
ただ、
合っていない可能性があるだけです。
まだ途中です。
ここで終わりではありません。
少しずつ、
自分に合う設計を探していけばいい。
それだけで、
十分だと思います。



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